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2007/06/17




 中庭のベンチに腰かけた。ひとけがなく、ひっそりとしずかだった。時間が降りつもる音さえ聞こえてきそうだった。
「ぼくたちは、透き通った硝子の檻にすっぽり閉じこめられているんだ」
 幼かったぼくに、従兄はそう言った。ほっそりとしなやかで、器用な手を持つ従兄を、ぼくはただ兄さんと呼んでいた。兄さんは続けた。
「上からは、時間が見えない砂となって、たえまなく降り注いでいる。この世界は、砂時計の中にあるんだ。ぼくはゆっくりと砂に埋もれていく。やがて体が風化して、砂にまじって消えていくんだよ」
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